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後期高齢者医療制度、もう一度。

今朝のテレビで、また後期高齢者医療制度について議論していた。聞いていて、本当に腹がたった。なんか、自民党の参議院議員で、医師と弁護士の両方の資格があるような人が出ていた。すごい資格を持っている人で、人の心を持たないと、こうなるのだな、という典型的な人で情けなかった。物事を数字で考えることができる人。心でものを見ることができない人。それに、遅れて舛添厚労大臣が参加して言ったのだ。わたしはしっかり聞いた。

 高齢の方の医療費をただにするということは、高齢の方のプライドを奪い取ることです。と。私は、ちゃんとお金を払っていますよ、というそれでこそ、その人が誰にも遠慮なく、堂々としておられることになるのです、と。私は、これまで働いて税金を収め続けてきたことで、もう十分誇りを持っていいことなのだと思う。

 それに、この人は、いつも言う。私も母の介護をして来ましたから、と。お母さんのどんな介護をしたのでしょう。そして、お母さんと一緒に住んでいたお姉さまと、今、どんな関係になっているのでしょうか。たまに、東京から福岡に帰って、車椅子を押して、それをテレビに撮るらせたからと言って、毎日毎日の食べることや排泄や、体の訴えに対してとってあげる介護や、そのどれだけのことを受け持ったというのでしょう。

 私は、これだけで不信感を持つのだ。そして、さらに言った。障害者の方でも、ちゃんと働く場を作ってあげることで、その人たちの生きがいになるのです、と。何を言っているのだろうか。障害者自立支援法によって、障害を持っている人が作業所に通うのだって、負担金を取るようになったために、その負担金が払えなくって、作業所に行くのをあきらめたという人の訴えが届いていないのだろうか。作業所に通うことは、生きがいだったと。まさに大臣が言っているように。そこで仕事をして、わずかのお金を頂く。それを上回って、お金を払わなければならなくなって、だから、行くことをあきらめざるを得なくなって、結局生きがいを奪ってしまったのは、誰なのか。

 よく言うよ、と思った。

 この後期高齢者医療制度は、大臣が言うように、高齢者が安心して医療を受けられるようにという制度では決してない。これは、いつか破綻するだろうといわれている、国民健康保険を守ろうとする制度だ。高齢者を守ろうとする制度ではない。

 やがて団塊の世代が高齢者となる。それの医療費を若いものたちで支えることができない、と。では、団塊の世代の多くが働いて払ってきたお金はどこに消えたのか。やがて団塊の世代が高齢者となるのは、誰だってわかっていた。では、なぜそれに備えて、ストックを作っておかなかったのか。破綻させてきたのは、誰なのか。

 くどいほどいうが、国家予算の組み立てそのものから変えなければならない。それに健康保険の一元化も含めて考えなければならないことだ。安易に消費税を上げればいいというものではない。健康保険の一元化は、国民健康保険と、政府管掌の健康保険と、組合保険と三つの一元化が検討されている。私は、とても卑怯だと思う。いちばん金持ちの共済保険、公務員の保険をなぜ特別扱いするのか、と。今日、ある公務員の人と話した。民主党も、社民党も、共産党も、公務員の保険については、口がだせないよねと。自治労を怒らせるわけには行かないから、と。それに、自民党だって、官僚を怒らせられないもの、結局全部の政党が 公務員だけ特別扱いをしているんだよね。と。

 公務員の天下り、特殊法人、財団法人などの税金から作られている法人に、一人の人が次々と数年ずつ、六つも渡り歩いて、その間にもらった給料と退職金が三億五千万円だと。「そんなにもらっているのかな、それは、女房に教えてやらなければいけないなあ、あっはっは」と、笑い飛ばした、77歳の元官僚。これをテレビで見たときに本当に情けなかった。 わずかな年金から保険料を天引きされて、食うのに困るほどになって、高齢者が次々と自殺しているこの現状を一体、どうするのか。

 ギブスをした手でも、だいぶ両手でキーが打てるようになって来ました。また書きます。

広島ブログ

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コメント

河野先生は強い人ですね。口は悪いかも知れませんが、痛い目に遭いながら、手術を受けてすぐに本来の仕事に戻られるなんて、スーパーウーマンです。家の奥方は1ヶ月ほど前から腱鞘炎と診断され、未だに痛みが消えず、食事の支度で手が自由に動かせない時は、私が邪魔をしながらもお手伝いしています。

ところで、後期高齢者の処遇、先日先生が転んでけがをされる前、医療保険に対する自分なりの考えを述べさせていただきました。

現役で働いているとき、あれだけ沢山の医療保険税を掛け(取り上げられ)本来なら蓄積されているべきものが、役人の手?によって湯水のごとく浪費されていることは、国民承知のことだと思います。

先生も言われるとおり、高齢者が団塊として世にあふれることは予測できることでした。それなのに政治家は真っ向から取り組もうとはしません。何故でしょうか?きっと保身のためか、美味しい何かが失われるからに違いありません。

世の中の政治的仕組みと言えばそれまでですが、私達はもっともっと怒らなければいけないのだと思います。当面それを起こす手段は、総選挙で自民・公明にいい加減政治を止めさせるよう引導を渡すことです。

でも注意しなければならないのは、新しい政権が誕生しても、自民・公明と同じことをさせない監視を続けることだと思います。気がついたことは誰もが指摘できる強い国民にならなければ政治は良くならないと思うのです。本当に人ごとではありません。

えらそうなことを書いてしまいましたが、河野先生のブログでコメントを読まれた方は、ご意見を投稿されますようお願いします。

投稿: 升井 紘 | 2008年5月24日 (土) 21時24分

河野先生
 先生が本当に高齢者や障害者や力を持たない小さきもののために、正しいことを発信してくれるので、本当に嬉しいです。怒りや感動を共有できることが今の自分を確認し、生きていく力となるからです。昨日ある町の人権学習の場でトーク&ライブをさせてもらいました。私の持ち場の話を出しながら、どのように人権や命を力あるものから守っていくか、自分なりに話し歌いました。それまでもそういう場で一生懸命歌ってきましたが、昨日は特に力が入りました。その会の主催者の挨拶の内容が、かつて人権啓発がまっとうに展開されてきた頃と同じような、力強くそして心に沁みてくるようなものだったからです。現在の広島県は国レベルもでしょうが、人権状況が危機に瀕していると思います。そんな中でも自分が14,5年前に聞いていたレベルの話を維持し、そこに行政も市民もいるそんな集会。挨拶の内容が私の胸を癒してくれました。一緒に闘っていける仲間がいる。後期高齢者医療制度に代表されるような、本当にしんどい人にひどい負担を強いるような政策に断固として反対し、この国の金の使い方を暴き、本当に必要なことに金も政治も向けられるような世の中にしていくことに、小さきものの一人としてがんばりたいと思います。河野先生本当にありがとうございます。あなたにもらう勇気と知恵で信念の幹が太っています。

投稿: おとぎぞうし | 2008年5月24日 (土) 22時56分

こんばんわ!先生がお元気になられた様子が、ブログのコメントから伝わってきました。本当によかったです。まだまだ大変でしょうが、日にちが薬なので気をつけてくださいね。
 後期高齢者医療は、高齢者の方々に説明が不十分なままスタートし、役所は次々と迫る事務に追われる日々、高齢者の方々はいつの間にか年金から保険料が引かれてとてもとまどっているのが現状です。「年寄りははよう死ねということか」と先日言われました。「あんたに言ってもしょうがないね、ごめんね」と言って帰られました。つらいです。国が決めたことにただただ従うだけ・・・
 日本の官僚や政治家は、高学歴な方がそろわれているのに、少子高齢化の時代が来ることを予測して早くから手立てをとらなかったのか不思議でたまりません。今、官僚や政治家になるためには、お金があってエリート教育を受けなければなれない時代。弱者の気持ちはわからないでしょうね・・・とても危機感を感じています。学校教育もそうです。いい学校に入ることが目標としている親たち。優秀だと評価をもらいたい学校の管理職たち。今、学校では人権教育、平和教育、性教育がタブーとなっています。特に広島県の公立学校はひどくきらっています。表に出ないように上手に親たちの意識をよそに向けています。
 先生、私は、先日の18日に先生の講演会に行った者です。先生の講演を聞くのは2回目でした。一言先生にお礼も言いたくて。お忙しい中本当にありがとうございました。性教育の大切さが皆さんに伝わってくれたものと信じています。今度は学校を説得しなくてはと考えています。一人の力はびびたるものですね。理解をしてくれる仲間をつくっていきます。つながれば大きな力となると信じて・・・。すみません。名前を書いていませんでした。もう一度送信します。
 

投稿: マロン大好き | 2008年5月24日 (土) 23時02分

段階の世代?
段階⇒団塊では?

投稿: 稲穂 | 2008年5月25日 (日) 00時09分

升井紘さま
いつも、コメントありがとうございます。これまでお返事しなくてすみませんでした。もうこれからは大丈夫です。本当に、私たちがしっかりして政治を監視していかなければならないと思います。頑張りましょう!こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2008年5月25日 (日) 16時31分

おとぎぞうしさま
いつもコメントありがとうございます。福祉の現場で働いていらっしゃるおとぎぞうしさまのコメントは、いつも私の方が勇気付けられています。また、少しづづ雪解けの気配が出てきのでしようか。それとも、このままだまっていてはいけないという気持ちが人々の中に復活してきたのでしょうか。このままでは本当に殺されてしまう!と。頑張りましょう!こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2008年5月25日 (日) 16時34分

マロン大好きさま
ちょうど一週間前ですね、本当にお世話になりました。みなさまがたのご尽力で、沢山の方に来ていただいて、そして私の話を聞いていただいてとてもうれしかったです。ありがとうございました。まだまだ厳しい状況はつづきますが、めげないで頑張ります。どうぞ、無理しないように、活動を続けてくださいね。お仕事も、また、状況を教えてくださいませ。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2008年5月25日 (日) 16時40分

稲穂さま
ご指摘ありが戸うございました。どうも、変換間違いが多くて、それに気づきもしないで、お恥ずかしい限りです。これからもよろしくお願いします。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2008年5月25日 (日) 16時41分

ご無沙汰しています。昨年のエイズ学会では初日のみ大分からお邪魔させていただきましたが、お会いできず残念でした。
Wikipediaで検索していたらここにたどりつき、とりあえず5月のバックナンバーを読ませていただきました。手の骨折で手術を受けられたとのこと。HADに関わりを持ち始めた10年前と比べ、先生の周りでは嵐が吹きまくっているように感じています。
私事ですが、4年間勤めた県庁の国保担当部署から異動し、4月から玖珠の福祉事務所で生活保護のケースワーカーをやっています。6年ぶりなので面食らうことがまだまだ多いです。胃痛で診てもらった医院でγGTPが1800あって、総胆管結石の疑いで6日間入院してました。

さて、後期高齢者医療制度ですが、この立ち上げに関わった者としては、しっかりと本質をつかんだ報道をしてほしいと思っています。例えば、週刊誌に掲載された厚生労働省の天下り先1300人の組織のことです。各都道府県に設置された広域連合のことですが、これは各県内の市町村が職員を派遣しています。大分では、会計管理者というポストに大分市を部長級で退職した職員が非常勤で就きましたが、厚生労働省の職員が天下りで来る余地はないと思います。国保連合会にしても、県の退職者を1名常務理事として迎えていますが、このポストが県の天下り先である必要はないと思っています。

私が是非報道してほしいと思っているのは、この制度が提案された経緯と今後の医療費財源をどう確保するかについてです。
私が誤って理解している点があるかも知れませんが、最初、厚生労働省はこの制度を「県単位で」という言葉で言っていて、本音では県にやらせたかったのではないでしょうか。市町村は、この制度を運営するのは破綻寸前の国保の二の舞になるということで強硬に反対し、県はそんな制度を運営する人もノウハウもないということで、社会保障制度は国が運営すべきと反対していたら、ウルトラCのように市町村による広域連合による運営として法案を出してきました。広域連合にしたことで、今まで市町村が住民基本台帳システムと連携して動かしていた老人保健の給付システムが使えなくなり、給付システムを新たに構築し、市町村との間で加入者の情報をやりとりするため市町村のシステムにも多大な改修費がかかっています。国の都合でシステム改修を余儀なくされるのに、国庫補助も十分でなく、市町村の持ち出しがかなりあります。

また、一部負担(1割・3割)を除いた保険給付の1割を75歳以上の方から保険料として集めることになりましたが、国保と同様に低所得者に対する減免措置があります。減免した分減少した保険料の補填に県も支出が求められ、老人保健の時代よりも県の支出は多くなっています。結果的に国の支出だけが減っているように感じています。

よく、健保は事業主負担が半分あるので保険料が安いと言われますが、国保でも国・県が保険給付費の半分以上を負担し、残りを保険料で集める形になっています。しかし、現在の国保は自営業者のための保険というよりも年金生活者やフリーターなどの低所得者が多数加入する保険になっていて、収入が300万円ぐらいで保険料は上限額の年額59万円(介護納付金分を除く)に到達します。保険料の負担が非常にきついのに、病院側には十分な診療報酬が与えられていないという問題があります。
現在の制度設計では、その年に必要な医療給付費から保険料を設定する仕組みになっていて、過去に納めた保険料は全て今までの医療給付に使われてしまっています。今後団塊の世代が年齢を重ねていくとともに、必要な医療費、介護費の総額は増えていきます。どの世代がどういう形で負担するかについて、政争の具にするのではなく、制度の抜本的な改革につながるような報道を望みます。

投稿: 原 浩一 | 2008年6月 1日 (日) 10時26分

原 浩一さま。横レスをお許しください。
たぶん医療制度を真摯に考えている行政現場の方と読み取りましたので、敢えて議論にしたく反応してみました。
「後期高齢者医療制度の本質を報道せよ」というご意見。河野先生と一致しているように見えますが、その本質の内容はまるで正反対なのはなぜでしょう?
原さんの言われている本質は、「この制度が提案された経緯と今後の医療費財源をどう確保するか」だと述べておられて、以下延々と行政の側の「技術論」を書いておられます。国と県と市町村の押し付け合いを語られても、それはあんたたち行政の都合の問題でしょ。そんな印象を受けます。国から無理難題を押し付けられる地方行政の苦悩はわかりますが、じつはいま国民が問題にしているのはそういうことではないのではないでしょうか。
この国の治世者たちは、わたし達庶民と一緒に生きていく覚悟があるのか。ご都合主義の効率や採算性で、私たちは切って捨てられるのではないか。そういう不安の問題だと思うのです。
原さんがいみじくも語られた「制度設計」という言葉。為政者や政治家や行政の責任ある人々が思ってることは「制度」に過ぎないように思えます。私たちが希求するのは「制度」ではなく、「あなたと一緒にこの国は生きて生きますよ」という「覚悟」なのです。その「覚悟」に共鳴できれば、少々の税負担など耐えて忍べます。しかし、一番根本のところを抜きにして。制度の技術論を語られても誰も見向きもしないでしょう。
河野さんが提唱する「いのちの政治」というのは、そこを言っているのだと私は理解しています。
原さんの誠意を感じつつ、敢えて議論してみたく、反論を語ってみました。失礼の段、お許しを。

投稿: shiozy@塩崎 | 2008年6月 1日 (日) 22時13分

shiozy@塩崎さま、コメントありがとうございます。
20年も行政現場にいると技術論先行になりがちですね。行政の無駄というものが問題になっている中、後期高齢者医療制度導入のために直接市民生活に役立たない電算システムなどにどれだけの税金を費やしたかがあまり知られていないという思いがあり、延々と書き込んでしまいました。
私は、介護保険制度、障害者自立支援制度、後期高齢者医療制度すべて国の財政負担をいかに抑えるかということが発端になっていると感じています。増大する社会保障経費を厚生労働省に与えられた予算の枠内に収まるよう、制度をいじって辻褄を合わせているように映ります。

後期高齢者医療制度は年寄りいじめという報道が先行し、民主党の攻撃材料にされていますが、10年後でも保険料が高齢者でも支払うことが可能な水準で、この制度が維持できるのか非常に不安に思います。

「覚悟」という言葉を使われましたが、私もその点は同感です。最終的には社会保障費の増大に対応した増税や、保険料負担能力がある人からの保険料徴収増は避けられないと思います。そのためには、今までに各界から出された提案を検証し、国民が負担増にも納得できるようきちんと説明をしてほしいと思います。

投稿: 原 浩一 | 2008年6月 2日 (月) 06時01分

原 浩一さま。早速のご返事ありがとうございます。
昨晩書き込んだあと、ちょっと後悔しておりました。。。
初対面の方を挑発しすぎたかなと。(苦笑)
こうして誠実なお返事をいただき安堵いたしました。

国家および官僚の「制度いじり辻褄あわせ」は歴然ですね。
後期高齢者医療制度も10(5)年後には崩壊しているでしょう。
その意味で、私は逆説的にこの制度を推し進めよ、と思います。
5年か10年後、この国に「一揆」が起こるだろうと思うからです。
一度行くところまで行かないと、この国は目覚めないのではないか。
そんな皮肉な見方をしております。

私見として、医療や介護や福祉に関して、支えあう仕組みを住民の側からもう一度再構築する作業が必要ではないか。
「国民が納得できる展望を示せ」と国に物申すのには、正直あきらめています。
国民が国民の立場に立って、自分たちの生活を支えあう、そんな仕組みを対峙していかないと変わらないように思ってしまうのです。
アナーキーな考えでしょうかねえ?

ご返事いただいたこと、お礼申し上げます。Shiozy@塩崎

投稿: shiozy@塩崎 | 2008年6月 2日 (月) 10時11分

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