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しつこいけど、もう一度。保険証の裏に書いてあること。

何回も書いていしまうけれど、調べれば調べるほど、知れば知るほどやはり「後期高齢者医療制度」はいけない。とんでもない制度であると思う。

 が、残念なのは、この情報を私も含めて早くにキャッチしないで、これについての反対をほとんどしてこなかったということ。ネットでいろいろと調べていると、やはり社民党や共産党やほかの人たちのHPでは、ちゃんと語ってある。これはいけないと言ってある。それがみんなの耳に届かないということだった。

 後期高齢者のことばかり言うけれど、前期高齢者、70から74才の方たちの窓口での支払いは、これまでの1割から2割に増える。しかし、これは一年間据え置いた上で実施される。

 それから、びっくりしたのは、65才以上で障害をもっている人は、突然、75歳以上の「後期高齢者医療」に組み込まれる。要するに、年をとった人と、障害を持った人は、一くくりになるということだ。もちろん、拒否はできる。しかし、拒否をすると、これまでの「障害者医療」は使えなくなるという。

 それから、後期高齢者でも、「現役なみに収入のある人」は窓口の支払いは一割ではなく、三割のままだそうだ。「現役なみ」とは、何ぞや。どうも、「所得税を払っている人」らしい。年金生活者でも税金を払っていると、三割負担となるらしい。

 はっきりしているのは、とにかく、医療費を削減するためという定義名文で、数々の制度が導入されているということだ。2025年までに8兆円の医療給付費削減することが目標となっている。たとえば、診療報酬の引き下げで1兆円。患者負担の引き上げで1兆円、など。

 それから、今、在宅で亡くなる人は、20%。これを40%に引き上げる。そのために、療養型ベツトの廃止や、老人向けのベットの削減をする。在宅では、医療費はあまりかからないから。これも目標となっている。

 これから高齢者が増えるのに、これだけ大金を削減しようとすれば、無理が来るのは当たり前なのだろう。

 私は、もっと削減すべきことはいっぱいあると思う。お役人の天下り、そのためのたくさんの法人を廃止しろ。今、道路特定財源にからんで、国土交通省の天下りの人たちの無駄遣いがいっぱい、ぞろぞろ出ているけれど、もう、切りがないほど出ているけれど、法人そのものをなくすがいい。20兆円くらい、すぐに減らせるのではないか。

 くどいようだが、日本の医療給付費は、対GDP比でみると先進主要30カ国のうちの22番目だ。国民の命のために、最優先でお金を使う、それが先進国である。

 私のクリニックにも、もう「後期高齢者医療被保険者証」を持った患者さんがこられている。その裏には、注意事項が書かれている。1.2.3.4.5.は、私たちの保険証にかわるカードの袋にも書かれている、当たり前のこと。要するに、有効期限を経過したときには使用できないというようなことだ。

 しかし、その6.「不正にこの証を使用した者は、刑法により詐欺罪として懲役の処分を受けます。」と書いてある。そして、その下に枠で囲んでつぎのごとく。

 特別の事情がないのに保険料を滞納した場合、この証を返還していただくことがあります。また、特別の事情がないのに納期限から1年を経過しても保険料を滞納している場合、この証を返還していただきます。

 特別の理由て一体何だ。この国は、障害者ゃ被爆者やお年よりからは保険証をとりあげてはならないとされていたのではなかったか。それに、「不正に使用」て何なのかわからないけれど、本当に「懲役」ときめられているの?裁判官でもないのに、誰がそう決めたの?

 こんな保険証を持ってこられたお年寄りたちが私はかわいそうで。この証を見たとき、本当に涙が出そうだった。

広島ブログ

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コメント

こんにちは。
専門分野なので補足説明させてください。

高齢者で3割負担になるのは、住民税課税所得145万円以上の方です。
これは、当初あらゆる所得控除を受けられることを想定して決められた基準(当時は124万円だったと思います)のため、国会でもおかしいと指摘され、収入額での再判定(被保険者からの申し出が必要です)があります。


課税所得145万円(もちろん年間です)以上で一定以上所得者と判定され、3割の自己負担となります。

145万円ってお金持ちなの?!と大いに疑問です。

高額療養費でも、今では世帯の所得により(国民健康保険の場合です)3つに分かれています。
住民税の「非課税世帯」と「一般」・「上位所得者」で、それぞれ負担限度額が異なります。
こちらは、所得額(収入からそれを得るための費用を引いた額)から基礎控除の33万円を差し引いた額を世帯員それぞれで算出し、その合計が600万円を超えると「上位所得者」となります。
家族数が何人でも、同じ基準で判定します。

今までは、お年寄りは同じ世帯で、70歳以上の方のうち一人でも課税所得が145万円以上であれば、3割と判定されていました。
しかし、70歳未満の人を含めた世帯での所得は「一般」に該当するという矛盾(と私は思います)が生じていました。

お金持ちだと決める基準が、低すぎます。

高齢者は、1円の差で、1割と3割に分かれてしまいます。
3割になると、負担限度額まで多くなります。
あまりに差が大きすぎます。

収入の多い人から、多く保険料を払ってもらう。これは間違った考えではないと思いますが、お金があるから負担割合も高い、高額療養費の自己負担限度額も高くされるのでは、相互扶助である「保険」とは言えないのではないかと思います。

投稿: いつも見ています | 2008年4月 7日 (月) 22時47分

いつも見ていますさま、
ありがとうございます。実は、この「現役並み収入」というのがわからなくて、ずいぶんいろいろと調べました。県のお役人の方にも尋ねたのですが、私がブログに書いたまでが精一杯で、具体的にわかりませんでした。ありがとうございます。これで、よくわかりました。そして、さらに怒りが増しています。145万円。月割りにすると12万円少しですね。こうなると、3割負担になるのですね。12万円というと、けっして高額ではありませんね。それに、たとえば、それ以上の年金があって、かつ65才の障害者はどうなるのでしょうか。障害があっても、3割負担となるのでしょうか。わからないことがいっぱいあります。どうぞ、また教えてくださいませ。医師である私にも、いろいろと通達をよんだり、自分で調べてもわからないことがいっぱい出てきます。国会議員の人たちはこんなことがわかっていて強行採決をしたのでしょうか。本当にうんざりです。ありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月 8日 (火) 11時38分

導入されてから、マスコミでも大騒ぎをしていますね。
初めは「扶養に入っている高齢者と、扶養してもらえない高齢者の負担が同じになるのはある意味平等になっていいのでは」と思いましたが、それ以外の仕組みが次から次に出てくると、あきれ返るばかりの悪制です。
福田首相は「自分も数年後にはお世話になる」と言ってましたが、庶民の生活ぶりがまったくわからない首相は、この制度の悪いところなんて微塵もわからないのでしょうか。
介護保険と後期高齢者医療制度の天引きを合わせると年金が半分以下になってしまう人は、天引きをしないそうです。じゃあ払わなくていいのかというとそうではなくて、自分の都合のいいとき、つまりお金ができたら自分で支払に行けと。でも1年滞納したら、強制的に保険証を返してもらいますよ、というのだそうです。保険証の裏に書いてあるのはこれですね。
もう、テレビで見て「ばっかじゃないの?」と思いました。なんでそういう人は免除にしないの?幼児医療のように、高齢者も所得に応じて医療費を負担してくれるくらいの政府でなくてはいけないと思います。

投稿: 文月 | 2008年4月 8日 (火) 12時46分

 私は49才です。私が子どもの頃、平均寿命は今ほど高くはなかった。高齢者と呼ばれる方々も、今より自分の周りにはいなかったように思う。記憶違いかもしれないが、その頃60才以上の方々の医療費は無料だった。
 今は、なんと住みにくくなった事か。なんと生きにくくなったことか。つくづくそう思う。
 もしも、税金率があがり給料の半分になったとしても、私は不平を感じない。それは、教育、福祉、医療に十分還元されているならば。高齢者が明日の生活を気にせずに暮らしていけるならば。必要な医療が受けられるならば。退職後つましく普通の生活ができる見通しをもてるならば。
 私の払っている税金はどうなっているのでしょう。と、疑問を感じずにはいられない。現実は税金を払うのが惜しいとさえ感じています。

投稿: momo | 2008年4月 8日 (火) 12時49分

文月さま
コメントありがとうございます。本当にこの国は、弱者をどんどんと切り捨てています。やはり政治がダイナミックに変わらないといけませんね。選挙のたびにそう思うのだけれど、国民の多くの方がついだまされてしまうのでしょう。でも、本気で何とかしなければ。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月 8日 (火) 19時11分

momoさま
そう、つい最近まで高齢者の医療は無料でした。日本はどんどんおかしな方向に向かっています。
北欧の国々をみならわなければ。税金は高くとも、福祉や医療や教育はみんな無料で、しかも最低の収入が働く人も働かない人も学生もみんな保障されています。これは、軍事費をほとんど使わないことで、国としてお金を国民に回すことができています。日本も、選挙でダイナミックに政治を変えないといけないのかもと思います。これからもどうぞよろしくお願いします。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月 8日 (火) 19時21分

私の夫は、今年の2月で75歳、文字通り後期高齢者になりました。この年代の人たちは、成長期のときに終戦前後であって、生活の苦しい中でがんばり、日本の高度成長期には企業戦士となって働き、その妻は銃後の妻宜しく、必死で家庭を守り子育てをしてきました。そのお蔭で今の日本があるのだと思っています。
だからこそ、この年代の人には、穏やかな老後を過ごして欲しいといつも思っていました。しかし、今、そうではなくなってきました。
思うに、小泉政権以後、全く血の通わない、弱者には厳しい政治がどんどん行なわれるようになってきたと思います。なぜか?と考えた時、小泉さんを含めてそれ以後の首相は、世襲制のような形で国会議員となり、首相にまで登りつめた人ばかりです。
いわゆる、貧乏なんかにまったく関係なく、乳母日傘で成長してきた人ばかりです。そういう人に私たち庶民の苦しみや不安は解からないのではないでしょうか?でも、それを選んだのは日本国民です。(もちろん、私は絶対この政党には投票などはしていませんが・・・・)。義理人情や名前に惑わされずに、マニフェストをよく読んで騙されないで投票しなければいけません。

投稿: east | 2008年4月 8日 (火) 21時29分

65歳以上の障害認定の方のことですが、今までは障害認定を受けた方については、市町村も積極的に老人保健への切り替えを勧めてきたようです。

4月までに65歳以上75歳未満の障害認定を受けて老人保健の該当者になっていた方は、自動的に後期高齢者医療制度へ移行することになります。
4月以降も障害認定を受けて、後期高齢者医療制度に入ることを選べば、後期高齢者医療制度に加入となります。

ただし、後期高齢者医療制度への移行は、辞退することができます。
障害認定の老人保健該当者には、市町から3月中にどうされますかと問い合わせの文書が届いているようです。(市町によっては通知のないところもあるらしいです)

実際、後期高齢者医療制度へ移行すると保険料は最高額の50万円になると連絡を受けて、辞退された方もいらっしゃいます。

障害認定で後期高齢者となる方も、課税所得での判定となりますので、課税所得が多いと当然窓口負担は3割になります。
ただし、3割でも公費補助があるので窓口負担はなしとなるようです。

後期高齢者の移行を辞退しても、公費補助については今まで通りと広島市の担当から聞きました。
公費補助は市の条例により決めてあるので、対応は市町により異なるそうです。

保険証の裏面にある注意書きは、国から様式例が示されていますので、75歳未満の保険証も同じようなことが記載されています。

70歳以上75歳未満の負担割合の判定は、国民健康保険では、課税所得で判定しますが、健康保険ではる標準報酬月額が28万円以上一定以上所得者3割と判定されるようです。
不動産所得がたくさんある方でも、健康保険に入っていて標準報酬月額が少なければ1割と判定されます。
国民健康保険の場合は、すべての所得から算出された課税所得で決まるので不公平だと私は思います。


※「収入」からそれを得るためにかかった費用を差し引いた額が「所得」
「所得」から所得控除(基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除など)を差し引いた額が「課税所得」(「課税標準額」とも言います)

投稿: いつも見ています | 2008年4月 9日 (水) 22時40分

eastさま
お返事おそくなってすみません。本当にそのとおりで。これまで散々働いてきた人に対して、あまりに失礼な制度だと思います。結局、このような政権を長く与えてきた、国民の責任ということになるのでしょう。早く次の選挙が来ればいいのに、とさえ思います。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月10日 (木) 15時01分

いつも見ていますさま
ありがとうございます。ほかの記事で、障害者が後期高齢者医療制度を拒否すると、障害者医療もはずされると書いてあったのを見たものですから。ただ、市町村によって対応が異なるかもしれないのですね。広島市は、比較的福祉のソフト面がよくなっているので、安心してよさそうです。ただ、私のクリニックには、市外の方がけっこうこられるものですから。ありがとうございました。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月10日 (木) 15時04分

毎日、河野先生のブログを見るのか日課になりました。先生が本気で怒ってくださるので、私たちがおかしい思うことが自然でもっと声をあげていいのだと確信を持つ事が出来ます。ガソリン代ばかりが大騒ぎされているおかげで、大事な事に気がつかないようにされているような気さえします。保険も、年金も、複雑で、分かりにくく、一般市民には分からないことばかりです。こうの先生、コメント欄を見ていない人もいます。「いつも見ています」さんのコメントをそのままブログで紹介してもらえたらとも思いますがどうでしょう。もちろんご本人の承諾の上でですが。

投稿: ペア | 2008年4月11日 (金) 22時33分

ベアさま
お返事遅くなってすみません。貴重なご意見を頂いていますのに。確かにそうですね。もう少し、広島市以外のこともわかってから、もう一度書くつもりでいます。こんな大切なことが、市町村単位で異なるなんて、おかしな話です。ありがとうございました。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月14日 (月) 01時18分

こんにちは。
また補足説明させてください。

後期高齢者医療制度は、2年前の小泉さんのときに法律が成立しています。
大まかな骨格が決まり、細かいことは政令などで決定されます。

それが、あまり広報されていないため今回の混乱になっています。
なぜ広報できなかったのかというと、広域連合(県内の市町村が参加)の準備期間が短いためと、政令など最終的な通達が2月3月になってバタバタとでてきたこと。

ぎりぎりになってようやく見えてきた制度の内容に、こんな制度だったのかと驚いています。

私のコメントを掲載していただいても結構です。shiozyさんのところでも保険料について書いていますが、こちらは経過措置のことを記載していません。
後期高齢者医療制度と国民健康保険に分かれる家族には、保険料について経過措置があります。
経過措置ですから、当然数年先にはなくなります。

現在でも経過措置がたくさんあります。
高齢者の所得控除が見直しされたときの経過措置です。
課税所得が145万円以上213万円未満の方は窓口3割負担でも、高額療養費の負担限度額が「一般」所得のものを適用されます。保険証に「限度額は一般を適用」などと記載されています。
他にも、住民税が非課税から課税になったときなどいろいろな経過措置がありますが、これらは今年7月末で終わります。

また8月からは、新しい経過措置が始まり、経過措置のオンパレードです。

4月からは3歳未満窓口負担2割が、6歳未満(就学前)までに拡大されました。
こちらは所得による、区別はありません。
お年寄りだけに厳しい国の政策が、ここでもはっきりと現れているのではないでしょうか?

広島県の市町の担当者さん、私は詳しくないので、障害者医療のことについてコメントしていただけたらありがたいです。


投稿: いつも見ています | 2008年4月14日 (月) 06時58分

後期高齢者医療制度に、65歳以上の障害者も含まれる件、
つい先日知ったばかりで、愕然としています。
妻の秀子は4年後に該当者になるからです。

当面は辞退や経過措置があって、現状と変化ないように思えますが、
この国の制度は猫の目のように変わります。
しかも、弱者いじめが目に余ります。
医療保険、介護保険がいい例です。

うかつに新制度に乗れない、というのが、介護家庭の本音です。

河野先生、いつも見ていますさん。
問題点を整理して、再度この問題を議論していただければ幸いです。

投稿: shiozy | 2008年4月14日 (月) 17時19分

shiozyさま
私、65才以上の障害者が後期高齢者に入るというのも、ひどい制度だと思います。当面は変わらないようだとゆめゆめ油断なさらないでください。これは、地方自治体によって援助が異なります。お宅のお住まいの市は、福利厚生がまったく、最低のところだから。多くのところは、後期高齢者のほうにはいらないのなら、障害者医療もつかえなくなる、という恫喝にも似た言い方がされています。私、このことを書くとき、ずっと、秀子さんのことを思い浮かべていました。shiozyさんは気づいているのだろうか、と。しっかり行政の監視をしなければなりません。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年4月15日 (火) 23時52分

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