後期高齢者医療制度について、おそらく行政の現場にいらっしゃるのだと思いますが、「いつも見ています」さんから、三度のコメントを頂きました。現場の方にしかわからない、貴重なアドバイスを頂いています。コメントでは、読まない人もいるから、とのご意見もありましたので、「いつも見ています」さんの許可を頂いて、ここで三つのコメントを再現いたします。なかなか複雑です。でも、今、私たちがしっかり勉強をすることが何より必要と思いますので。「いつも見ています」さんに感謝申し上げます。
コメント①
こんにちは。
後期高齢者医療制度のことでは、shiozyさんのところでも熱く語ってしまいました。
お年寄りに厳しい制度だと思います。
ともかく国民からなんとかお金を取ろうとする意図が見え見えです。
今までの老人保健の制度のときより75歳以上の方の保険料負担が多くなりそうです。
保険者も、被保険者が減少しその分保険料が入ってこなくなるのに、国に差し出す負担金は今まで通りになりそうです。
若い人にも、後期高齢者支援金という保険料がかかるようになります。
国以外は、みんな負担が増えるのではと思います。
制度もぎりぎりまで具体的なことが決まりませんでした。現場は大混乱です。
私たちも、おかしいことにはおかしいと声に出さないといけないと思います。
コメント②
こんにちは。
専門分野なので補足説明させてください。
高齢者で3割負担になるのは、住民税課税所得145万円以上の方です。
これは、当初あらゆる所得控除を受けられることを想定して決められた基準(当時は124万円だったと思います)のため、国会でもおかしいと指摘され、収入額での再判定(被保険者からの申し出が必要です)があります。
課税所得145万円(もちろん年間です)以上で一定以上所得者と判定され、3割の自己負担となります。
145万円ってお金持ちなの?!と大いに疑問です。
高額療養費でも、今では世帯の所得により(国民健康保険の場合です)3つに分かれています。
住民税の「非課税世帯」と「一般」・「上位所得者」で、それぞれ負担限度額が異なります。
こちらは、所得額(収入からそれを得るための費用を引いた額)から基礎控除の33万円を差し引いた額を世帯員それぞれで算出し、その合計が600万円を超えると「上位所得者」となります。
家族数が何人でも、同じ基準で判定します。
今までは、お年寄りは同じ世帯で、70歳以上の方のうち一人でも課税所得が145万円以上であれば、3割と判定されていました。
しかし、70歳未満の人を含めた世帯での所得は「一般」に該当するという矛盾(と私は思います)が生じていました。
お金持ちだと決める基準が、低すぎます。
高齢者は、1円の差で、1割と3割に分かれてしまいます。
3割になると、負担限度額まで多くなります。
あまりに差が大きすぎます。
収入の多い人から、多く保険料を払ってもらう。これは間違った考えではないと思いますが、お金があるから負担割合も高い、高額療養費の自己負担限度額も高くされるのでは、相互扶助である「保険」とは言えないのではないかと思います。
コメント③
こんにちは。
また補足説明させてください。
後期高齢者医療制度は、2年前の小泉さんのときに法律が成立しています。
大まかな骨格が決まり、細かいことは政令などで決定されます。
それが、あまり広報されていないため今回の混乱になっています。
なぜ広報できなかったのかというと、広域連合(県内の市町村が参加)の準備期間が短いためと、政令など最終的な通達が2月3月になってバタバタとでてきたこと。
ぎりぎりになってようやく見えてきた制度の内容に、こんな制度だったのかと驚いています。
私のコメントを掲載していただいても結構です。shiozyさんのところでも保険料について書いていますが、こちらは経過措置のことを記載していません。
後期高齢者医療制度と国民健康保険に分かれる家族には、保険料について経過措置があります。
経過措置ですから、当然数年先にはなくなります。
現在でも経過措置がたくさんあります。
高齢者の所得控除が見直しされたときの経過措置です。
課税所得が145万円以上213万円未満の方は窓口3割負担でも、高額療養費の負担限度額が「一般」所得のものを適用されます。保険証に「限度額は一般を適用」などと記載されています。
他にも、住民税が非課税から課税になったときなどいろいろな経過措置がありますが、これらは今年7月末で終わります。
また8月からは、新しい経過措置が始まり、経過措置のオンパレードです。
4月からは3歳未満窓口負担2割が、6歳未満(就学前)までに拡大されました。
こちらは所得による、区別はありません。
お年寄りだけに厳しい国の政策が、ここでもはっきりと現れているのではないでしょうか?
広島県の市町の担当者さん、私は詳しくないので、障害者医療のことについてコメントしていただけたらありがたいです。
以上が三つのコメントです。どうか、皆様もわからないことがありましたら、ここへコメンとをください。きっとまた「いつも見ています」さんから、お返事や解説をいただけると思います。
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