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昨日の続きです

 少しだけ昨日の続きを。「何でも話し合える関係」というのは、子どもが小さい時。それから、大きくなった時。でも、思春期は無理です。親などの大人社会に厳しい批判の目を向け、かつ自分自身の世界を作り始める。これが思春期です。しゃべらなくなるのが当たり前なのです。

 思春期前にすなわち子どもがうんと小さい時は、しっかりとかわいがって上げること。良く話しをすること。質問に対しても、決して面倒くさがらないで、ちゃんとおめめを見ながら本当のことを答えて上げること。小さいうちに、ちゃんと話しをする関係を作っておくことが大切なのです。

 思春期というのは、実は本人もとてもつらいのです。大人社会が汚く見えるのと同時に、自分自身にも厳しい目を向けます。気持は不安定で、泣きたくなったり、腹が立ったり。時には、自殺を考えることも。そのつらい時に、親に何でもしゃべりはしません。でも、幼い時にかわいがってもらったその記憶はしっかりと残っています。それによって、この不安定な時を乗り越えられるのだと思います。

 そうですね。思春期は、親子ともどもしんどい時だと思っていいのです。でも、親はやはり大人なのですから、包容力を持って子どものことを見守って上げるべきだと思います。

 自分の思い通りにならない子どもに対して、まるで憎んでいるかのような言動を取る親もいます。高校生で妊娠してしまった女の子を「階段から突き落としてやろうかと思った」と言った人もいました。

「かわいそうに」と私は言いました。「今、つらいのは彼女なんだから。彼女を助けてあげようとは思いませんか。」と。

 自分の知らないうちに人工中絶をしていたと、ひどく怒った親もいます。なぜ彼女が母親に言えなかったのか、そこを考えて欲しいのですが。

 彼氏と別れろ、の一点張りの人もいます。人工中絶というつらい思いをして、立ち直るプロセスでは、その相手の男性が立ち直りの力になる事だってあり得ます。このしんどい時に、より孤独にさせるというのは、ますます彼女を追い込んでしまうことにもなります。

 拒食症にかかった子どもに、ただ食べろ食べろと言い続けるだけの親もいます。なぜそうなってしまったのか、そこに自分達親の問題はなかったか、と、考えて欲しいのですが。自分達のことは飛んでしまって、ただ、こどもだけが悪いかのように。

 もちろん、親ですから、みなさん子どもはかわいいのです。かわいさ故の言動なのですが、そんな表面に現れた言動では、こどもに愛情が伝わらないのです。あくまでも表に出たものがこどもには見えるわけですから。

 その難しい思春期を乗り越えるためにも、だから、小さいうちから「助けるよ」と言っておいて欲しいのです。性的な事だけではありません。友人関係やいじめや教師と合わない事や進路や、いろいろな事に子ども達は悩んでいます。そして、思春期の悩みは、大人になった時には、どうしてこんなことであんなに悩んだろうかという、些細なことでもうんと大きく増幅されてしまいます。

 その心の内を知ろうとしても無理。自分は子どものすべてを知っている訳ではないのです。でも、しんどい時には、自分を頼って欲しい。この言葉を思春期に入る前からぜひ伝えて置いて欲しいのです。

 やっとの思いで、親にSOSを求めることが出来て、そして問題がするすると解決して行って、結果的に「良かったね。でも、もっと早く言えたら、ここまで苦しむこともなかったよね。つらいことがあった時には、親がちゃんと助けてくれるということがこれで分かったよね。」と言ったことも何度もあります。

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コメント

前日に引き続き、とても勉強になりました。自身の中学時代を思い返しつつ、そして、これから先のことを考えつつ。
このブログ、少なくともあと20年くらいは閉鎖することなく続けてくださいね☆機会あるごとに読み返したいので!!

投稿: R21 | 2008年3月11日 (火) 00時12分

R21さま
ありがとうございます。でも、あはっ、後20年だなんて、一体私はいくつになるのでしょう。生きていないんじゃないかなあ。
 お体はいかがでいらっしゃいますか。つわりは少しは楽になりましたでしょうか。それより、今どき、立ち会い分娩もだめ、エコーの写真もくれないなんて、なんと時代遅れの病院なのでしょう。(どこなのか分かりますけれど)でも、Cozyさんは立ち会いたいのでは?広島に帰った時クリニックを覗いてください。3Dの写真、撮りますよ。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年3月11日 (火) 02時08分

思春期にはまだ遠い(と思っているのは親だけかもしれませんが!)小学一年生の娘を持つ柿です。はじめまして。いつも読み逃げしておりましたが、R21さんが書き込まれているのを見て、勇気を出して(?)続きました。(ありがとう、R21さん!)私も、少なくともあと20年の継続を希望します!
娘が一番困ったときに支えてやれる母でありたいと思います。ここを読ませていただいて同感や反感を抱いたりしつつ修行を重ねていきたいです。

投稿: | 2008年3月11日 (火) 08時56分

過食・拒食・リストカットの20代の女性たちと数ヶ月を過ごしたことがあります。
私に心を開いた瞬間から、胸のうちを怒涛のように語りだしました。
私はただ聞いてあげるだけでしたが、そのうち根本原因がどうも家族あるいは親子関係にあるように思えてきました。
救いの最後の砦が親子にあるのに、彼女たちにはそれがなかったようです。
彼女たちが私に向ける熱い視線の先は、実は自分の親を見ていたのではないかと思ってしまいます。

投稿: shiozy | 2008年3月11日 (火) 10時03分

今回の記事は、読んでいて特に辛かったです・・・

「味方だからね。助けるからね。」
そういう言葉が欲しかったんだよなぁ、と思いながら読ませていただきました。

まだ子どもはいないけど、
ちゃんと言葉と態度で愛情を表わして
安心させてあげられる母親になりたいです♪

ありがとうございました。

投稿: かをり | 2008年3月11日 (火) 10時15分

これからの僕らに、とても役に立つ話をありがとうございます。

投稿: yukiiro | 2008年3月11日 (火) 13時26分

柿さま
初めてのコメント、本当にありがとうございます。自分が書いたものの反響があるのは、とてもうれしいことなのです。どうぞ、これからもよろしくお願いします。それから、今日のブログに書きました。今からですね。どうぞ、ご健闘を!!河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年3月11日 (火) 18時34分

shiozyさま
コメントありがとうございます!!shiozyさんのコメントは特にうれしいですね。(自分はほとんど書かないのに。coldsweats01)同世代のよしみでしょう。はい、愛情の不足、もちろん愛情がないのではなく、愛情が伝わらないまま、たとえば子育てはしつけと思い違いをしている親などに育てられた子というのは、とってもしんどいですね。ここに書くことで少しでもこれからの人たちへメッセージが送られれば、と思っています。ありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年3月11日 (火) 18時45分

かをりさま
そう、自分がしんどかったことを反面教師として、どう子どもに接することができるか、ということなのだと思います。愛情の表現って素直にすればいいのに、それが難しいのですよね。また、お話してくださいね。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年3月11日 (火) 18時47分

yukiiroさま
いつも細かいご配慮、ありがとうございます。感謝しています。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年3月11日 (火) 18時49分

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