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同窓生

 ある日、事務所に男がやって来た。高校時代の同期生。演劇部OB会のメンバーだ。「ここで待ち合わせをしている」と。へえ?私は知らなかったわ。私出かけるんだけど。と言うと、いいよ、出かけても。みんなでここで選挙を手伝うつもりで来たんだから、と言う。その内、またひとり、ひとりと集まって来た。平日の昼間に集まることが出来る立場の者たちだ。一人は保険の仕事。とてもよくみんなの世話をするので、誰からも重宝がられている。一人は失業中。親から引き継いだ会社が倒産して、次に作った会社もつぶれて一生に二つも会社をつぶす男なんて、そういるものじゃないなんて、自分で言った。彼は高校時代から文学青年だった。会社の経営なんて、あなたには最も向いてないものね、と私は彼に言った。一人は陶芸家。自分でスケジュールをきめられる。一人は四国で働いているが、仕事を休んで来てくれた。彼は大病をして傷がい者になったが、それなりに元気に過ごしている。以前息子がイラクに行く、と心配していたが、聞くと無事に帰って来たという。それは良かったねえ、安心したね、と私は言う。

 私は、じゃあこれやってね、とどさっと紙を持って来て、折る仕事を頼んだ。よし!とみんなで取りかかったのを見て、私は挨拶回りに出かけた。「行ってらっしゃあい」とみんな手を動かしながら言う。帰って来たら、まだみんなで仕事をしている。そして、今から、恩師の所に行く、と言う話になったらしい。出かける、というので、じゃあ私も連れてってと頼んだ。同じ方向にリーフレットなどを持って行きたい所が三カ所あるので、載せて行って、と頼んだ。ら、内の一人が私の運転手役をして、残りのものは先に恩師の所に行く、と言う。

 三カ所に挨拶がてら配って回った後、恩師の家に行ったら、先生はひどく喜んでくださった。忙しいのに、良く来てくれたね、と。で、公選はがきをどっさり引き受けてくださった。教師と言うのは、沢山の教え子がいるので、とてもありがたい。

 早々にそこを失礼して、今度は、同級生で仕事をしている者の職場に行く、という。スーパーマーケットをしている友人の所にみんなで行って、リーフレットなどを置いて来た。同級生というのは、本当に不思議だ。彼には久しぶりに会うのに、すんなりと、ああ、いいよ、なんて当然のような対応をしてくれる。

 そしてみんなで事務所に帰って、彼らはまた単純な作業をしてくれる。あれこれと話をしながら。「こうしてみんなで一緒の仕事をするのは、ひさしぶりじゃのう。何年ぶりかのう。」などと。だって、みんなでしたのは、高校時代の演劇部でしょう。40年以上も前のことなのに。本当に、すっと高校時代の延長のように、なにごともなく、さりげなく、会話もはずんでいる。で、今日はよう働いたのう、等と言いながら帰って行った。今度はいつ来るかのう、事務所開きには必ず来るよ、もっと沢山連れてのう、と。リーフレットも地域の人たちに配ってくれるとどっさり持って帰ってくれた。

 言葉通り、事務所開きには、30人を超す同窓生が来てくださった。事務所にいる友人によると、同級生の、それも男の人があんなにみんなで来て、仕事をしてくれるなんて、信じられない、と言う。そうね、それが同窓のいいところかね。まあ、私たち、せっせとOB会や同窓会や同期会をしているからね。と言ったが、本当にありがたくて。でも、これからだ。彼らがリーフ配りや電話作戦や、ポスター貼りなど、どれくらい協力してくれるか。きっと、さりげなく、それでも強力なグループとして動いてくれる、そんな期待をしてもよさそうだ。

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コメント

ずっとロリエの連載を読んでおりました。
この度、出馬と聞いて「先生以外に今の女性の気持ちを解る人がいるのか、待ってました!」という気持ちと「先生が当選したら先生のような医師を求めている患者さんはどうなるのだろう」という気持ちで見守っています。
でも動き出したのだから、より良くなることを願うばかりですね!

私も離婚後300日問題で悩む一人です。私の場合は離婚後妊娠でも今回の規定からは漏れてしまうためもう裁判をするしかないのですが、遺伝子的にも間違いのない両親が揃っていて、共に育てる意思もあり、その為に再婚もするのに、何故もう存在しない前家庭の中に私の子供は組み込まれなくてはいけないのでしょうか?
離婚した夫はすぐに再婚できて子供も自分の子供として認められる、また結婚してすぐに生まれた子供についても特に推定を求められないのに、何故離婚した女性だけが厳しく道徳観念を強いられるのでしょうか。
不貞などは他の法律で裁いてもらって結構です。道徳観念は法律ではなくて教育の問題だとも思います。
ですが子供の権利を守るための法律が、法律を守るためだけに結局子供を虐げている状況に、産むことすら諦める女性がたくさんいることを悲しく思います。

どんなに医療が発達しても、年齢的、肉体的に、子供を産むことにはどうしても限界がやってきます。
働く女性が、安心して子供を産んで育てていけるようになることを願って止みません。
どうか先生が当選して、その第一歩を切り開いて下さいます様に!
私の夫が裁判に協力してくれるかは不明ですが、それでも新しい命の為にやってみます。
先生も、未来のたくさんの命の為に頑張ってくださいね!

投稿: まゆ | 2007年5月29日 (火) 11時24分

社会のしがらみやらなんやら面倒くさいものに縛られず、
本音と本音のつき合いだった仲間だからこそ、
40年ぶりでも、すっと「高校時代の延長」のようになれるんでしょうね。
「さりげなく」というのも、気心の知れた仲間ならではの間合いというのでしょうか。

故郷を遠く離れた場所で暮らしていると、
「同窓生」という言葉そのものに、望郷の念をかき立てられたりします。
たまぁに同級生から電話がかかってきて、
「今度同窓会があるから」などと言われても、そのためだけに帰れる距離でもなし・・・。
先生の今日の記事を読ませて頂いて、
しみじみと同級生・同窓生の良さというものを味わいました。
同級生というのは、故郷みたいなものですね。

投稿: Hoch | 2007年5月29日 (火) 23時06分

まゆさま
大変なことですね。こんなことが現場を知らない政治家によってあれこれ決められているのですよね。本当に大変ですけど、どうぞめげないでください。本当に私、受かって、まゆさまのような方達への対応に風穴を開けたい、と、強く思います。  河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2007年5月30日 (水) 02時04分

Hochさま
いつもコメントありがとうございます。
そうですね。同窓生というのは、私にとって、とてもありがたい存在なのです。かれらには、お世話になると同時に、なんだかほこほこと癒されています。Hochさま、これからもどうぞよろしくお願いします。
河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2007年5月30日 (水) 02時09分

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