教師による性暴力④

  私は、教師になろうとする人は、「性教育」を学ぶべきだと思っています。それも「包括的性教育」ですね。性教育というと、いまだに「セックスの仕方を学ぶもの」というような、偏見に満ちた間違った思いを持っている方がいます。残念なから、それは文科省や教育委員会などの教育現場を牛耳っている方に多いのですが。せいぜい、体や妊娠や性感染症を学ぶものと思っている方も。それは性教育の一部でしかありません。

 性教育は人権教育です。人間関係の作り方を学ぶものでもあります。人と人が向き合う時、自分も相手も感情を持った人間であって、思いがお互いに一致した時に初めて許しあえる関係となりえます。そこにあるのは、あくまでも「対等な関係」です。決して、一方的な、支配被支配の関係ではありません。幼児性愛の何が間違いかというと、それは「対等な関係」ではなく、一方的な支配の関係であるからです。

 私は、幼児性愛の人が、自らの性欲が向く子どもが沢山いる教育現場にはいてほしくないと思っています。それは、その人の性欲を喚起する場となるからです。でも、「子どもが好きで」「子どもの教育に携わりたい」という教職希望の人から、どうやって、その人が危険であるかどうかを見分けられるのでしょうか。

 私は、何より教師の採用を決める方たちにこそ、「性教育」を学んでほしいと思っています。そのうえで、採用試験に「性教育」を導入するのです。あくまでも採用する方が学んでいないとこれはだめになるのですが。そうしないと、例えばLGBTQの人への偏見を持たれると困るのです。教育現場では性の多様性を教えていかなければならないのです。

 たとえば、私がこのシリーズの最初に取り上げた、何人もの小学生を「強姦」した小学校の教師に懲役30年の判決が下りたという新聞記事でもいいですから、それを試験問題として、「これを読んで自分の考えを書きなさい」とか。採用試験を受ける人達でグループでディスカッションしてもいいでしょう。もちろん、その罪を犯した教師の味方をする人はいないし、自分が小児性愛であるということも言わないでしょう。しかし、その文章やデスカッションの中に、性をどのように捉えているかは必ず出て来ると思います。

 要するに、性教育を隠蔽するのでなく、堂々と語り合うこと。恥ずかしいものではなく、大切なものとして。日常的に語り合える状況ができたなら、と思うのです。性犯罪というのは、隠されたところでなされます。間違えないでくださいね。猥談をしろと言っているのではありません。猥談は、必ず誰かを傷つけます。もっとも多いのは、「女性を」傷つけるということ。そんなときに、その発言はおかしいですよ、と堂々と言える環境が欲しいと思うのです。


 はじめから出来上がっている人はいないし、出来上がった環境もありません。みんなで切磋琢磨するうちに、徐々に性暴力のない社会ができていくのではないでしょうか。そのような環境であれば、いやな思いをした時に、どなたかにそれを訴えることができるでしょう。

 私自身を振り返ったとき、やはりいろいろとあったなあと思い出します。小学高学年の時、向こうから来た男性の先生が、私に長谷川さん(私は旧姓長谷川です)、バンザイをしてごらんと言われて、両手を上げたら、コチョコチョと言って、両脇の下をくすぐられました。ワッと言って飛びのきましたが、あれはなんだったのでしょう。今思っても不愉快。海で泳いていた時に、近づいてきた男性の先生が、私を抱きかかえて、両足で私の両足をぎゅうって挟まれて、先生の股間が押し付けられました。海の足の届かない所で、立ち泳ぎをしなければならないのに、死ぬかと思いました。あれも何だったのでしょう。性暴力というほどの物でもなくっても、いろいろと不愉快な触られ方をされたなあというのが残っています。この年になっても、まだ明確な記憶として残っています。そういえば、ほかのクラスの男子が何人も担任の先生に抱きかかえられて、性器を握られ、気持ちいいでしょうと言われたと。これは、そうされた何人もがみんなで、先生、あんなことはしないでくださいといっても、聞いてくれなかったので、校長先生に言いに行ったと聞きました。その後、あれはどうなったのでしょう。まだ性暴力なんて言葉も知らない頃です。大昔の話です。大昔からこんなことが行われていたということです。

この項、まだ続きます。

今クリニックに飾ってある青野さんのお花です。スキッとしたきれいなお花です。

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フジテレビの検証番組を観て。

 今日は「8.6ヒロシマ平和の夕べ」最終のスタッフ会議でした。プログラムの確定、時間配分、会計の検討、準備物の確認、当日のスタッフの役割など細かく決めました。それに向けてそれぞれしなければならないことがあります。忙しくなります。

 今年は、被爆80周年。多分何十周年という節目は今年が最後でしょう。先日厚労省が発表した被爆者の数は3月末日で9万9130人と。10年先には、ほんの小数になっているでしょうし、私たちスタッフもどれだけの人が生きているかわかりませんものね。今年は80周年だから参加しますという連絡を沢山いただいて、うれしい悲鳴です。会場に一杯入って頂けるように、工夫をすることにもしました。本やDVDなどの物品販売は、会場でなく隣の部屋ですることにしました。また、いろいろとご案内しますね。

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その会議の前に。今日の朝10時から、フジテレビがこれまでのフジの事件についての検証番組を自ら作って放送しました。わたしは、診療の場でも性被害ワンストップセンターでも、性暴力の被害に遭った方に接していますので、今回のこの事件についても多いに関心があって、さまざま読み漁りました。今日の番組もはじめからしっかり観ました。で、やはり疑問がありますので、それを少し。教師による性暴力については、明日に続きます。

 アナウンサーのAさんが中居氏からの被害に遭ったのちの会社の対応について。なお、中居氏の行為が性暴力ではないなどと今言い出していたり、友人と称する弁護士さんやタレントの方が言っていたりしますが、これはもってのほか。まして、彼女の失恋事案だなんて、二次加害でしかありません。性暴力の勉強をすべきですね。特に「地位利用」とか、「フリーズ」とか。「殴る、ける」とか「被害者がどこまで抵抗したか」というのは、日本独特のそれも昔の話です。

 今日の番組でも言っていましたが、会社が「性被害について」素人ばかりで専門の指導も受けず、結果的に被害者であるAさんを追い詰めていったというのは、その通りと思います。

 そして、私がやっぱり納得できないと思うのは。初めに週刊文春が書いて、それが間違いである、文春は彼女に謝罪せよという人達が沢山いる件について。佐々木アナウンサー、被害者の上司が、Aさんの話の聞き役で、第三者委員会でも彼女はよくやったと評価されているということについて。でも、私は佐々木氏がやったことは、やはり禁忌であると思います。それは、彼女がAさんから話を聞いたことを会社の上司に伝える役をしていたということです。逆に言えば、社長などの上司がAさんの状況を聞くために佐々木さんにその役をさせていたということです。佐々木さんは、Aさんから聞いたことを誰に伝え、誰と誰がその状況を知ることになるかということをAさんに伝えていなかった。それは、Aさんが退職を決意し、それを社長に会って伝えた時に、社長は私のことを知っているのかどうなのかわからなかったと書いています。社長は楽しそうにヨーロッパに旅行に行ったことばかりを話していたと。だから、第三者委員会の報告をAさんが読んでびっくりしたとも言っています。こんな風に伝わっていたのだと初めて知ったと。佐々木さんは、会社のためにはよくやったかもしれないけれど、Aさんに対しては、なんの役にも立っていない、結局退職することになってしまったのですから。

 Aさんが被害から立ち直っていくためには、性被害専門のカウンセリングを受けるしかないのです。初め、会社の医師二人にだけ話すことにしたということですが、医師であっても、性被害について詳しいとは限りません。ちゃんと勉強していないと、素人とは変わりません。Aさんは、入院し、精神科の治療を受けるようになって、やっと立ち直りへの道を歩みました。

 それから、会社がどう変わっていくかも報道されましたが、それを見てまた驚いたこと。それは、やっと今こうなのかという思いです。そんなこと、どこの会社でもとっくに改善している事。それをフジテレビでは、こんなことが続いていたと。見た目のいい女性だけが選ばれて社長の為の会に出られるとか、専務は「女子アナは良質なキャパ嬢だ」と言ってのけたとかの証言も今日の検証でありました。専務は「言葉の選び方の問題でまさか本当にそう思っていたわけではない」そうですが。

 今、やっと社員の研修もされて、一般の会社並みの人権感覚を持つような会社に変わろうとしているそうですが。でも、まだありますね。それはコネ入社。特に有力政治家の身内を入社させて、見てはいられないようなへたくそなレポートをさせたり。視聴者をバカにしているのかというような場もありました。優れたドキュメントもフジテレビでみたことがありません。「楽しくなければテレビではない」というコンセプトもこれからは「楽しい」中身だと思います。上っ面だけの下品な笑いはいらない。心から感動できるような番組作りができるかということでしょうね。

 以上、私の感想でした。明日はまた教師の性暴力の話に戻ります。


 


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教師による性暴力③

昨日の続きです。教育者になる希望をもっている大学生への講義の感想文です。昨日2名の感想を出しました。今日もまた2人の感想です。

3. 性に関することは、今の時代ネット等でたくさん情報があり便利なのですが、逆に嘘なのか本当なのか分からない情報が混ざり合っていて結果よくわかっていませんでした。今回の講演で実際の出来事も含めて聞いて、より一層性に対する考えが確立したものになりました。「中絶は悪とは限らない。産んでも育てられない妊娠をしてしまった女性の救済策として最終手段として医者の方から進めることもある」という言葉が特に印象的で、中絶に対する新たな視点が生まれました。確かに、育てられる状況でないのに産んだとしても、生まれてきた子へ目線が行ってないなと。河野先生の熱意のある講演から、改めて気付かされました。

 私は現在、PMSが酷いため産婦人科に通い低用量ピルを処方してもらっているのですが、河野先生の病院に通いたいと思うほど安心感と信頼を今回の講演だけでもとても感じました。LGBTについては特に学びたいことでした。私の周りにはLGBTQである人が多くいて、それについての関心がとてもあります。そのため資料に書いてあるように、相談しやすい人間に、抵抗なく話してもらえる人間であるように心がけて生活していたので、自分の行動は間違っていなかったのだなと安心しました。これからも、性の正しい知識をしっかりと身につけ、多様に対応していくことでどんな話でもしてもらえる、相談してもらえる人(先生)を目指していきます。


4.今回の講演を聞き、日本は他の国と比べてものすごく性教育について遅れていると感じた。性教育について政治家の方が述べている動画を見て、なぜ隠すのか子どもの時になぜ性教育について触れないのか不思議に思った。生きていく上で性教育は必要だと思うし、自分自身を守るため、人を傷つけないために必要な知識であると思う。そして、子宮頸がんのワクチンについても日本は遅れていて、性教育、性犯罪に対しての刑罰も凄く遅れていると思う。

 これから子どもに教育するという立場として性についての知識をつけ、どう子どもたちに教えるのかをしっかりと考える、LGBTなど子どもが相談できるそのような人になりたいと思う。一方で私はまだ学生の身であるので自分自身も性感染症であったり、妊娠、月経などの知識をつけ自分の体について理解したいと思う。そして、レイプドラッグなどを防ぐために、飲み物が入ったまま席を立たないなど自分の身を守るために意識していたいと思った。
                                  以上


 これらの感想を読むと、大学生たちが、教育者になった時に、子どもたちにしっかりと性教育ができるようになりたいという希望と同時に、そのためにも自らの性意識を今後どう確率していくかという様に考えてくれています。

 そもそもこちらの大学で講義をするようになったきっかけは、学生の中に妊娠する人がいて、産んで育てるためにこの大学を中退する者が何人か出たこと。せっかくここまで教師になる希望をもって学んで来たのに、なんともったいないと先生方が考えたのだそうです。その先生方の中に、この大学の教官になる前に広島大学の教官をしていた方がいらっして、河野に講義をしてもらったらどうかと言われたのだそうです。教師になるために必要なこととして抗議をするが、でも実は学生たち自身の性の問題を考えさせるという、その目的でと。

 そして、やってみたら、ほんとうにズバリと学生で妊娠する者がいなくなったのだそうです。やはり知るということは大切なことなのだと。今、私の講義を受けた人たちが沢山教師になっていて、楽しみなことです。

 以前から、教育学部というか、教師になるための大学では、性教育の時間を取り入れるべきだと考え、提言もしてきましたが、まったく取り入れられません。文科省がそうなのだから、当たり前ですね。学生の感想文の中に出てくる動画とは、自民党の山谷えりこ氏が性教育について語っているものです。

「先生方は命の教育おっしゃるのでしょうが。わたしは家庭を壊すと考えています。お花がきれいに咲いていたり、蝶々が飛んでいたり、昆虫が一生懸命歩いて居たり、それで十分に命の大切さについては私たちの頃は感じていたのですよね」と言われたものです。

 では、小児性愛者が学校に入り込むのは、どうしたら阻止できるのでしょうか。次に続きますね。

青野さんのお花です。

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この小さな丸くてかわいいのは何というのかと、きっとスグリの一種だけどと思って。

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青野さんに聞いてみました。そしたら、やはり「ふさすぐり」というのだそうです。ネットで見ると食べられるのだそうです。しまったなあ、かたずけられる前に食べてみたら良かったなあと残念でした。


 


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教師による性暴力②

 この度報道された教師による小学生の盗撮というので珍しいのは、グループを組んでいたということです。これまでの性犯罪、特に教師による犯罪は、一人でしていました。誰にもばれないようにこっそりと。それは悪いことと自分でもわかっているため、だれかに知られるとまずいから。だから、被害者にも「誰にも言わないようにと強く口止めをしています。それが、今回は全国にまたがって多人数で組んでいます。今逮捕されている人達だけでなく、まだまだ広がるだろうと言われています。罪の意識が低いからでしょうか。

このグループでの盗撮が報道されたのと時を同じくして、一つの判決が出たと報道されました。

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広島の新聞ではこう出ています。

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これは、15歳の少女の件が全面に出ていますが、元は、この後半に書かれている事件です。あまりにひどい事件なので、こうしか書けないのだと思います。この教師の逮捕の時、いい先生だったのに。呼び出されて行く方にも問題があるのに、と保護者の方の声が聞こえてきました。

このすぐ後、もう一つの事件が報道されました。これも広島です。

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児童に下半身を露出して見せるなど、気持ち悪い。でも、それでは終わらず、もっと何かをしようとしたのでしょう。

 
要するに、学校の先生は、聖人で、悪いことなどするはずがないというのは、幻想です。どんな世界にも、性暴力を犯す人間はいると考えないと。ですが、小さな子どもたちばかりがいる学校は、ロリコンの大人が混ざっていれば、とても危ない場となるのです。

 では、どうしたらいいのでしょうか。わたしは、やはり鍵は「性教育」だと思います。このような犯罪を犯した先生たちは、きっと性教育に取り組んでいないのだろうと思います。だって、そんな教育をしたら、たちまち自分に跳ね返ってくることなのですから。

 先日、私は教師になる希望を持つ大学生に話しに行きました。何人かの感想文をここにアップしますね。取り合えず今日は二人だけの感想です。

1.日本では性教育や予防接種に対する反対意見を持つ勢力が、かつては壮大なものであったと知った。しかし、その人間たちに対して「社会人になって誰が性教育をしてくれるのか」という河野先生の考えはまさにその通りであると感じた。実際に社会人が中学生や高校生を妊娠させている割合が高いのはデータで明確であるし、小学校の教員が教え子に手を出す事例もいくつもある。また、中学生や高校生が子を産んでも社会は何のサポートもしていない。ましてや、自民党の国会議員の老人も蝶々が飛んでいるだけで生命の尊さを学んできたといつの時代か分からない発言をしている。そのため、自分勝手で古い考えしか持ち合わせていない都合の良い社会等は宛にせず、早いうちから正しい性教育を行うことは必要であると考える。


2.私が今回の公演で新たに学んだことは性被害にあっている方は、自分の思っているより多いことと、性教育の大切さです。まず最初に性被害の多さですが、私たちと同年代やそれよりも年下の人たちが性被害に合われている、しかもその人数もすごく多いということに驚きました。ニュースでやっているのはひと握りの被害なんだ、と気付かされました。


そして性教育の大切さです。私は正直、性教育はしてもしなくても、やる人はやるし、やらない人はやらないと思っていました。しかし、今回の授業でその考え方が一変しました。むしろ性教育は小さな頃からすべきだと考えるようになりました。この性被害のこともありますが、何より自分の持つ性をしっかりと認識し、自覚することが必要なんだなと考えることが出来ました。動画では性教育は必要ない。結婚してからでいいと言っていましたがそれは現在起きている性被害も無くならないし、僕は小学生の頃から性教育の勉強をすべきだと考えました。これからの教育でいつか小さい頃から性教育を教えるということができるようになれば良いと思いました。


僕が親になった時や、教師になった時性について恥ずかしがらずしっかり真実を伝えることが大切だと分かりました。

この項、まだ続きます。


 


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教師による性暴力①

 ここのところ相次いで報道されている教師による性犯罪。学校は、子どもたちにとって決して安心安全なところではありません。

 それは、なにも今になって始まったことではなく、以前からもそうだったと。でも、最近、それが報道されやすくなったということもあるかもしれません。

 私が一番初めに本当に心底驚いたのは、1990年3月、広島県の小学校教師による教え子の殺人事件です。教師が担任の小学生を殺害した。それも、そもそもは教師による彼女に対しての性暴力があり、それが明らかになりかけた時に、彼女を殺してしまったというものです。わたしは、この事件が発覚した時すぐに地元の新聞社からの取材があり、絶句したのを昨日のように覚えています。そして、その後、なぜ子どもの命まで奪われてしまったのか、同僚の教師たちは、なぜ防ぐことができなかったのか、先生方への講演会でそう言及したことが
あります。これについては、ここに詳しく記述されています。

教師の性犯罪「広島県教え子殺害事件」

https://www.newscafe.ne.jp/article/2013/10/01/1338473.html

さらに、広島県ばかり取り上げますが、それは私が広島県に住んでいるからですので。

これは、2009年9月15日の新聞で、全国に配信されています。

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私は、この新聞記事を、あらゆる講演で使っています。広島県の恥ですが、この後、この元教師は控訴し、控訴審でも判決は変わりませんでした。これについては、ここに詳しく述べられています。

「誰かに話したら勉強を教えない」と脅迫し・・・小学校教師がビデオカメラに収めていた女子生徒への「鬼畜の所業」

https://president.jp/articles/-/89160?page=1

彼が罪に問われたのは、01年から06年にかけて、教え子である9歳から12歳までの小学生女児10人に対して行った、強姦46件、強姦未遂11件、強制わいせつ25件、児童福祉法違反13件についてです。新聞には被害児童は27人となっています。

 あまりにむごい。これは、私もいろいろと調べています。私が子どもたちに話す時に必ず伝えるのは、「だれにも言ってはいけない」という約束は守ってはいけません。こう言われたら、早くだれかに言いましょう。言える相手を探しましょうと。中学高校生には、SOSを求める勇気を話します。それはこの事件の影響からです。ここまで被害が広がったのには、被害があったことを子どもたちが誰にも言えなかったこと。そして、同僚の先生たちにも、発覚する機会は何度もあったと。ある女性の教師がトイレから女子児童と加害者の教師が出てくるのを見たと。校長にそれを話し、校長が教師に尋ねると、「児童が気分が悪くなったので、介抱していた」と答えたと。それで終わり。おかしいと思ったなら、教師から話を聞くだけでなく、その女子児童に誰か話し易い人がそっと聞くべきなのだけれど。

 もう一度最初の言葉を言います。学校は、子どもにとって、決して安心安全なところではありません。子どもを性的対象として見るロリコンにとって、学校や保育園や幼稚園は最高の職場であるからです。この項、しばらく続きます。


 


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町内会・女性医師の会の総会、懇親会

今日は、午前10時から広島県女性医師の会の総会、講演会、懇親会でした。この時期は、いろいろな総会があります。NPO性暴力被害者サポート広島、広島県産婦人科医会、広島市中区紙屋町二丁目町内会、そして本日と、一週間の内に立て続けでした。


 一昨日の紙屋町二丁目町内会は、この地域の会社、商店主の方々とご一緒で、こんな雰囲気に慣れない私にずいぶんいろいろと親切に教えていただきました。皆さんとてもやさしいです。商売という物の世界を垣間見て、それなりに面白かったですよ。八丁堀の再開発の話も。その流れで紙屋町方面にも大きな企業が転居して来るらしい。へえーっでしたよ。そうそう、抽選があって、私は例によってはずれでしたが、それでも、エディオンの3000円ものカードを頂いて、うれしかったです。何を買いましょうか。若い人が持って歩いている小さい扇風機なら二個買えますね。会場はリーガロイヤルホテルチャイニーズダイニングリュウ。前菜だけ写真を載せますね。さすが、どれも美味です。

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そして、今日の女性医師の会の会場はアンデルセン。総会の後の講演会は、弁護士佃祐世先生。「育児介護休業法改正!働きやすい職場にするために・・・」。会員の皆さんそれぞれ出産育児にとても苦労なさっているでしょうし、介護で大変な思いをされた方もおありです。一方、経営者の立場から、従業員の出産、産休育休と、残っている従業員との軋轢の苦労もあります。それらを照らし合わせながら、お話を聞きました。まだまだ女性が働きながら出産も育児もするのには困難が伴う日本の状況です。政治的にもしてくれなければならないことが沢山あります。

会長の井ノ川先生のご挨拶。

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佃弁護士のお話。

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懇親会の前に集合写真。あはは、ちょうど私の所だけ逆光ですよ。

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おひとりずつの近況報告を聞くと、私よりベテランの方も若い人も、ほんとうによく頑張っていらっしゃって、私も甘えてはいられないと思いました。

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診療を続けている間は、しんどくても頑張らないとね。役員の皆様ありがとうございました。

 その後は、またクリニックに帰って、参議院選の葉書き書きです。そろそろアップしないとです。今日で終えます。
 


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紙屋町ブルーベリー園

 今日の診療後、友人が話しに来るという連絡を頂いていたので、思いついて、サンモールの屋上のブルーベリー園に行きました。紙屋町ブルーベリー園で、屋上一杯ブルーベリーの苗で埋まっています。ここで摘んだのを持って帰って、友人と一緒に食べながら話をしようと思って。行ってみると、摘み取り体験は予約が必要だったのでした。でも、人は少なくて、大丈夫と言って頂きました。



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小さなかごをもらってそれに摘み取ったのを入れます。わたしは、友人のと二つもらおうと思ったのですが、一人一つだけと言われて。でも、それに山盛り入れてもいいと。100グラムまで600円。そのあとは追加料金です。

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私は、200
グラム近く入れていました。持って帰って、訪ねて来てくれた友人と食べながら話をしました。

山盛りの写真を撮り忘れて、食べてる途中の写真です。よく熟れて、新鮮。美味でした。

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 友人の話は、学校内の性暴力のマニュアルの話でした。私は私で、抱えているひどい性暴力の患者さんのことについての相談も。わたしたちの仕事は、患者さんのことを他に漏らしてはいけないので、おのずから、一人で抱えることになります。でも、どうしたらよいのか、どなたかに相談したいこともあります。わたしは、とてもいい示唆を頂きました。早速月曜日に動こうと思います。ブルーベリーを食べながら、二人でゆっくり話し合って、いい時を過ごすことができました。


 


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韓国映画「被顔」

昨日は、夜子宮頸がん予防ワクチンについての講演会があるので、それに参加しました。それについては、また。その前に少し時間があったし、隙間の時間にすっぽりとはまったので、映画を観に行きました。久しぶりの韓国映画。このような解説につられて。

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本国では19歳未満鑑賞禁止にもかかわらず観客動員数100万人突破の快挙を達成した、<劇薬>サスペンス・スリラーが禁断のベールを脱ぐ。激しい情愛に溺れる男女と、そのすべてを目撃する婚約者の3人には〈秘密の顔〉があった。その〈秘密〉が剥がされるたびに、どんでん返しが連続する予測不能のストーリーに心をつかまれ、生々しくもエレガントなエロティシズムに息をのむ――。


出演は「エデンの東」ソン・スンホン、『パラサイト 半地下の家族』チョ・ヨジョン、「財閥 x 刑事」パク・ジヒョン。心ゆさぶる体当たりの演技合戦、格調高いクラシック音楽、そして深い闇さえも美しい映像表現が、欲望の果てに待つ“すべてを塗り替える”センセーショナルなクライマックスへと観客を誘う。


婚約者が消えた。残された手がかりは、「あなたと過ごせて幸せだった」というビデオメッセージだけ――。
指揮者ソンジンは、オーケストラのチェリストでもあるスヨンの失踪に動揺していた。結婚と大切な公演を控えた今、なぜスヨンは姿を消したのか。喪失感に苦しむなか、ソンジンは公演のためにチェリスト代理のミジュと対面する。スヨンの代わりはいないと考えていたソンジンだったが、言葉にしがたいミジュの魅力にたちまち惹かれていった。
大雨の夜、2人は、スヨンのいない寝室で許されない過ちを犯す。
しかし、欲望のままに求め合う2人を失踪したはずのスヨンがすぐ<そこ>で覗いていた――

 韓国映画はこのところ、ミステリーが多くて疲れます。が、またまた見たくなる・・。半地下の家族、もっとすごかったのは、ビニールハウス。この後はもう当分こんなのは見ない。軽くて楽しいのを見たいと思って、高校バスケット部の「リバウンド」、実話をもとにしたこれは楽しかったのですが。今回のこの「被顔」。やっぱりしんどかったです。殺人がないだけましかもしれない。しかし、怖くて。やっぱり疲れました。

 映画館は、できたばかりの広島駅の「ミナモア」。きれいで9つも劇場があります。客はすごす少なくて数名。それも、八丁座、サロンシネマ、横川シネマばかりで見ている身には、椅子が貧しくて。2時間余りはつらい。椅子の背中も倒れないので、うんと体を前にずらして、もちろん靴は脱いで、前の座席の背中に足をあてていたのですが(私の前の列にも私が座った列にも後ろにも全く人はいないのを確かめて)座席の上にあげていたのではなく、後ろにあてていただけなのですが、それでも、かかりの人が来て、足をおろして下さいと言われましたよ。ぐるぐる見張られているのですね。もちろんすみませんと言っておろしましたが。ミナモアにはもう行かない。

 エロティシズムは、もう、私にはどうってことないのですが、ソン・スンは素敵。ストーリーにはやっぱりドキドキ。そして、オーケストラの音楽は良かったです。

 今度は軽いのがあれば行きます。


 


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うどんのお話

 広島そごうのうまいもの展で讃岐の日の出製麺が出展しているので、うどんを食べに行きました。私が頼んだのはこれ。すだちデラックス。すだちがいっぱいで、ちくわと海老と赤天の天ぷらが乗っています。

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 私は、讃岐うどんは、どうも塩味が強いので苦手なのですが、これはすだ
ちの酸味がさわやかでいいお味でした。ただ、冷たいおつゆですので、うどんの歯ごたえが強くて硬くて、少々苦手。あごがだるくなるほどでした。温かいのだったら、時間と共にうどんも柔らかくなるのでしょうが。私にとっては、「ちから」のうどんの柔らかさと出汁の濃さがちょうどいいのです。でも、ちゃんと最後まで頂きましたよ。

 今日は、ローソンの冷やし中華ミニ。いろいろ食べましたが、このミニのスープが一番好きです。

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ちょっとうどん、そばについて。先日のNHKの吉川晃司と奥田民生氏たちの番組で広島のお好み焼きを食べるシーンがありました。テレビ朝日の番組でもそんなシーンがあったようですが、これは見られなかったので分かりません。NHKので、お好み焼きを注文するときに、吉川晃司が「うどんに肉玉イカ天」と言ったのですよ。ひゃー、同じと言いました。でも、ネギかけではないわ、と言って出てきたのを見ると、ちゃんとネギがかかっていました。わたしは、お好み焼き屋さんに行くと、必ず「うどんに肉玉イカ天ネギかけ」というのです。吉川晃司は私と同じ趣味だ!!と。それに、ちゃんと鉄板でこてで食べていましたし。だって、やはり圧倒的にそば派が多くて、うどん派は少数なのです。わたしは、頑固にうどんを貫いています。

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 でも、言っておきますが、昔はお好み焼きには麺が入っていませんでした。私が子どものころ、近所のお菓子屋さんで5円で焼いてもらって鉄板で食べていたころのことです。初めて麺が入ったのは、うどんだったのですよ。私が高校生の頃、部活で日曜日にも登校していた時、お昼はいつもお好み焼きで、うどんの入ったのを食べていました。そば入りなんてのはありませんでした。それからしばらくしてからです、そば(中華そば)が入り始めたのは。だから、伝統的にはうどんの物なのです。なんて、関係ありませんね。カリッとそばを焼いたのは美味しいらしいけど。

 つまらないことを言いました・・?すみません。


 


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今日のいろいろです。

今日のいろいろです。

きゃ、大きい!!写真撮って下さい。公表してもいいですか?で、O.K.を頂いて。体重は私の二倍してもまだ足りない!!

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はい、ご存じの方はご存じ。世界柔道選手権の金メダリスト,上川大樹さん夫妻です。大きな体でやさしいやさしい方です。

お昼時間はこども家庭庁主催で特別養子縁組民間あっせん事業者の意見交換会。昨日買っておいたカレーパンをかじって、滑り込みです。終わりは午後の診療に少し食い込んだだけで、ありがたいことでした。ただし、私は始めから終わりまでひとこともしゃべらずです。言いたいことは山ほどあるも・・。


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診療後は、せっせと葉書き書き。参議院選挙ですね。公選葉書きです。今の日本を変えるには、選挙しか手段がない??でも、私にできることは、これくらいしかないので。年賀状の名簿から、私の葉書きを見て、それなら入れましょうか、と思ってくれそうな方を選んで・・丁寧に手書きです。

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 そして、お給料作り。明日は25日なので。今月も無事お給料を出せてやれやれ。でも、二週間もすれば、またまたボーナスですよ、ああ。税理士さんにきついことを言われたのが、まだ胸にずきずき。なにもかも値上がり。お薬だけでなく、注射器、注射針、ガーゼ・・クリーニング代、薬袋のプリント代・・。頑張って収入アップしても、支払いがそれ以上にアップなのです。しょぼくれながら給料ができて、そして、月の一回ののんた寿司です。

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小坪ともなん度もここに来たなあ。北海茶碗蒸しを食べろと言われた、とか、何をしても小坪との思い出ばっかり。

 お寿司を食べて、ちょっと元気を出して。これからゆ~ぽっぽに行きます。


 


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